今週末はDVD祭り。
2本を観ましたが、まだ我が家に観てない2本が眠っております。
がんばって観ようっと!

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舞妓 Haaaan!!!(DVD)の感想 ★★★☆☆_e0128069_16242821.gifクドカンの脚本だからきっと相当おもしろいっ!と、
そして、主題歌「お・ま・え ローテンションガール」(グループ魂に柴崎コウが)のグループ魂が大好きだから、と、相当期待してしまった・・・


修学旅行中に逸れた同班メンバーを探していた高校生の鬼塚公彦(演:阿部サダヲ)は、京都の街で出会った舞妓はんに心を一瞬にして奪われた。
鈴屋食品・東京本社で働くようになった今でも京都に通っては熱狂的に舞妓を撮影し、自信のHPで公開している。ただし彼はまだお茶屋ののれんをくぐったことが無い。
彼の夢はひとつ。「お座敷に上がり、舞妓はんと野球拳をする!」
舞妓 Haaaan!!!(DVD)の感想 ★★★☆☆_e0128069_16243891.gif
そんな公彦に、ある日吉報がもたらされた。
念願の京都支社への転勤が決まったのだ。
ランラン気分で京都支社に出向いた公彦。
東京の彼女大沢富士子(演:柴崎コウ)をあっさりと捨て、意気揚々とお茶屋に直行。
しかし、「一見さんお断り」の壁にあっけなく跳ね返されてしまう。

なんとかして、お茶屋ののれんをくぐらなければ。
意気消沈した公彦だが、鈴屋食品社長がお茶屋の常連であることを発見。
社長に「仕事で結果を出せば、好きなだけお茶屋に連れて行ってやる!」と言われ、
死に物狂いで仕事に取り組み、遂にお茶屋デビューを果たすのだ。

と、ここまでは、まあ、ありそう。といった感じのストーリー。
しかし、ここからの展開が、面白さを期待させる。

公彦がお茶屋で出会ったプロ野球のスター選手・内藤(演:堤真一)を見返すために
内藤が達成したことを全て(プロ野球選手→映画俳優→政治家)後追いしたり、
「京都出身でない」ことを理由にフラれた富士子が、
公彦を見返すために舞妓を目指したところなどは、クドカンらしい展開ではないだろうか。
舞妓 Haaaan!!!(DVD)の感想 ★★★☆☆_e0128069_16245234.gif
舞妓をめぐって繰り広げられる公彦・富士子・内藤らの夢・嫉妬・プライドなどが、
超ハイテンションで繰り広げられているストーリー構成になっている。

常時ハイテンション&ハイスピードで繰り広げられるストーリーだが、抑揚を付ける為か、落ち着く場面もある。
公彦を含め登場人物は皆、様々な思いを抱え、いろんな事を犠牲にしたり努力して、成功を手に入れる。
しかし実際に手に入れても、何か虚しく、初めの思いとは違う形になっていることに気付く。
舞妓 Haaaan!!!(DVD)の感想 ★★★☆☆_e0128069_16251549.gif
舞妓遊びを毎日のように繰り返していた公彦は、東京に帰ろうかと思い始め、
舞妓になれた富士子も、公彦を諦め、舞妓も辞めようと行動にでる。
何をやっても大成功を収めてしまう内藤は、
一方で身内であるお茶屋の母親や駒子との関係は上手くいかず、
駒子(演:小出早織)は立派な舞妓になったにも関わらず、兄内藤を思うあまりに顔に傷を作り、常識外れたお座敷遊びを繰り返したり、仕舞には京都お茶屋の伝統まで無くそうする兄内藤を次第に憎むようになる。

この辺りはじっくり奥深く展開して欲しいところであったが、
脚本が悪いのか、演出が悪いのか、
富士子が舞妓を辞めようと決意したり、公彦を諦めるくだりはいまいちだし、
駒子が、額に×を入れたり、実は娘だったとかのくだりも、いまひとつ。
もうちょっとどうにか出来なかったのかなぁ~と思った。


出演人としては、
公彦を演じた阿部サダヲ。もう、大好きっ!!
この役は阿部サダヲにしか演じられないし、
阿部サダヲが演じたからこそ公彦は生きてくるキャラクターだと思う。
誰もが文句を言えないくらいにハイテンションな公彦を貫き通している。

また、プロ野球のスター選手・内藤を演じる堤真一。
サダヲちゃんには負けるけれども、
これまた自我をぶっ壊したハイテンションぶりを見事に熱演。

更に、要所々に出演してくる他のキャストも、
出演者リストを見たらびっくりするほどの豪華俳優勢。
亡き植木等さんがチョイ役で出ておられ、この作品が遺作になった様です。

また個人的に好きな山田孝之くんがいつかの高校生「公彦」を同じ運命をたどる?
というくだりは、面白く興味をかなり持ちました。


ほとんどが京都以外で撮影されたというにも関わらず、
京都の美しさを上手く表現しているところはすばらしいと思います。
しかし、大爆笑を期待して見てしまった一方、
実際は数箇所、しかもハハッ程度にしか笑えなかったのが残念。

ストーリーも甘く、演出もいまいち、柴崎コウと小出早織の演技もいまいちで、
笑いもいまいち。
特に、柴崎コウ演じる富士子は、最初誰がどう見てもイケてない独特の舞妓ヲタである強烈キャラの公彦を隠し撮りしてしまうくらい、変わった主観性の持ち主であったにも関わらず、そんな事はすっかり無かったかのように、
京都に来てからは、
舞妓修行に真面目に取り組み、舞妓になって公彦と再会しても特に何もせず、
最後は見返すはずだったの公彦を諦めてしまうという、
なんとも普通なキャラになってしまっていた。
あえて、主題歌にあるようにローテンションを演じているのかもしれないけれど、
それすらもまったく伝わってこない。
これが脚本のせいなのか、演出のせいなのか、演技のせいなのか、よく分からないが、
とにかく、思ったのは「いなくてもよくねー?」ってこと。
それくらい、必要性を感じないキャラクターだった。


ただ、「え?こんな終わり方?」というエンディングは、
思わず肩の力が抜けて笑ってしまうかも。
(なんだか「やっつけ」で終わられたみたいで。)
あと、小出早織ちゃんのファンにはお薦め。舞妓姿、かわいらしいから。
ま、そんな感じでした。



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